記事詳細

2017年05月07日

ここでもガラパゴス化!? 日本の金融事情の真実

 

サマリー

・日本は金融リテラシーが低くガラパゴス状態

・日本の金融市場では、投資家は儲かりにくくなっている

・世界の投資家の間で選ばれているのはヘッジファンド

 

 

金融市場もガラパゴス化

昨今では、「NISA」「ラップ口座」「REIT」などのワードがテレビでも飛び交うようになり、日本でも「投資」や「資産運用」に対する興味が高まってきたかと思います。ネット証券なども普及し、FXや投資信託などを個人で行っている人も増えてきました。

しかし、それでもなお、日本における資産運用の常識は偏っており、また世界の常識とはずれていると管理人は感じています。

 

「資産運用はお金持ちだけがやるものだ」

「投資はリスク。無くなってもいいお金でやるもの」

「株式投資の運用は毎日チャートを追っかけなければいけない」

「投資信託は安全。リスクを小さくして運用できる」

「FXは簡単。誰でもすぐに始めることができる」

 

こんな風に思っている人はいませんでしょうか?

もちろん全てが嘘ではありませんが、これらの認識のほとんどは間違っていると管理人は考えています。

この認識のズレ、世界から見た「金融ガラパゴス」であることこそが日本における資産運用の最大の問題点だと考えています。

 

外資金融機関に務めた経験や、今資産運用の世界に身を置き最前線を行くものとして、世界の金融業界の資産運用に対する正しい認識についてお伝えできればと思います。

 

 

日本人が資産運用で上手くいかない3つの問題点

日本の金融市場や資産運用に対するイメージの中には間違っているところが多々あり、その情報の偏りによって、多くの方がきちんとした運用をできていないという現状があります。

ここでは特に重要だと思える点について3つお伝えしたいと思います。

 

1. 優良な金融商品が少ない

「投資」というと真っ先に思い浮かぶものの一つに「投資信託」があるかと思います。最もメジャーな金融商品の一つであり、多くの人が“手を出している”投資信託ですが、実は、日本の投資信託は非常に質が低いことをご存知でしょうか。

アメリカのモーニングスター社によると、2015年の日本の投信市場の評価は全25カ国中24位と下から2番目(最下位は中国)です。

特に「手数料や各種費用」の評価が“D+”と最低レベルで、手数料の構造や表記の仕方に問題があるとされています。

一般に「手数料が安い」と思われがちの投資信託ですが、ここが最も“あくどく”、表記されている手数料がいかに見かけだけかということがわかります。

 

2. リテラシーが低く、質の低い商品に手を出してしまっている

アメリカの2大格付け機関の1つであるS&Pが2015年に世界各国を対象に実施したGlobal Financial literacyという調査によると、日本の金融リテラシーは全体の38位と低い順位になってしまっています。

この調査結果によると、金融リテラシーのある日本人は43%で、ノルウェー・スウェーデン・デンマークといった上位の国の数値が70%を超えていることを考えると、非常に低いということが伺えるかと思います。

このように金融リテラシーの低い人が多い日本ですが、なんと金融商品(特に投資信託)の質も高くありません。

実際、全体の約9割の商品が赤字(マイナス運用)となってしまっています。

リテラシーの低さから質の悪さをきちんと理解できず、質の悪い資信託に手を出してしまっているのが、日本の金融市場の現状になります。

 

3. 証券会社と個人投資家の利益が一致していない

日本の証券会社は、投資信託を売買するときの「手数料」がその収益の大半になります。

つまり、手数料を得るために大量の投資信託を売買すれば、その投資信託がプラスにならなくても、証券会社は収益を上げることができるのです。

売ったり・買ったりを繰り返すことで収益を上げることを「回転売買」などと呼んだりしますが、この“売買そのもの”が目的になってしまっていることが非常に問題になります。

ここに、「本当に儲かる(プラスになる)投資信託」を購入したい投資家と、とにかく売買を繰り返してほしい証券会社とのギャップが存在します。投資家にとって本当に有益な商品を売ってこないのが日本の証券会社なのです。

 

 

資産運用の世界でヘッジファンドが選ばれるわけ

ここで、世界に目を向けてみると、投資家の多くがヘッジファンドに資産を預け運用しています。

ヘッジファンドというと、一部のPEファンドなどのイメージが先行し、日本では“ハゲタカ”などと揶揄されることもありますが、実際にそういったファンドは全体の一部に過ぎず、海外の投資家にとっては、非常に信頼出来る運用のパートナーとしての立ち位置が確立されています(この辺も、日本のリテラシーの低さの悲しいところです)。

 

では、なぜ多くの投資家がヘッジファンドを選ぶのかを簡単に説明していきたいと思います。

 

実績があり資産を数倍にしてくれる可能性が高い

優秀なヘッジファンドの中には、運用によって資産を数倍にも数十倍にもしているところがあります。そして、その実績が長期にわたって安定しているのです。

以下の例を比べてみましょう。

 「FXなどでレバレッジをかけ一発当て、1年で5倍」

 「しっかりとした金融理論と運用戦略に基づき、年15%程度の運用を10年続けて4倍」

この2つの例であれば、断然後者を選ぶ人が多いと思います。

もちろん1年で資産が5倍になるのであればそれに越したことはありませんが、リスクを取ったギャンブルでは意味がありません。

きちんと確実に資産を増やすためには、継続的に安定して運用しているヘッジファンドこそが適しているのです。

 

低リスクでの中で高いリターン

一般に、運用のリスクを抑えれば得られるリターンも小さくなってしまうのが金融の世界です。しかし、その中において、いかに「低リスクのまま高いリターンを目指せるか」あるいは「高いリターンを維持したまま、リスクを小さくできるか」ということこそがトレーダーの腕になります。

その点において、ヘッジファンドのマネージャーは運用のプロであり実力者です。

一般の投資家が及びもつかないようなレベルで、これらの「低リスク高リターン」を実践していきます。これが多くの投資家に愛される理由なのです。

 

どんなシチュエーションでも利益を追求する

ヘッジファンドの収入源は、手数料ではなく「運用報酬」です。証券会社などと異なり、資産を預かっていることではなく、それを増やすことで報酬を得ているケースがほとんどになります。ここが、日本の金融機関などとヘッジファンドが異なる点です。

そのため、ヘッジファンドはどんな状況でも収益を上げるような運用を行なっています。たとえ相場が下がっていても収益を上げるのがヘッジファンドです。

例えば、先のリーマンショックやイギリスのEU離脱など、市場全体が大きく下降しているときでさえ利益を追求し、またそれを達成することが出来るのがヘッジファンドなのです。

常に利益を追求した運用を行う。これがヘッジファンドの特徴になります。

 

これらの理由から世界投資家の間ではヘッジファンドが選ばれているのです。日本ではまだまだ情報が少ない世界ですが、誤ったイメージに振り回されないことが肝心になります。

 

 

まとめ

正直、日本人の金融に対する意識の低さやリテラシーの無さは非常に問題があると管理人は考えています。もちろん世の中お金が全てではありませんが、生活をしていく上でお金が非常に重要であることは疑いようもありません。

しっかりと金融の知識を身につけ正しく資産運用していくことが重要になります。

ここでは特に管理人が重要だと考えるヘッジファンドについていくつかオススメを紹介しておきます。是非参考にしてみてください。

 

関連ページ

■ 投資ファンドランキング

■ 知っておくべき資産運用の世界

■ 投資信託とヘッジファンドはどこが違うのか