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2017年06月13日

ヘッジファンドとは何者なのか − 知っておくべきプロ投資家の世界

あなたはヘッジファンドというと何を思い浮かべるでしょうか。

村上ファンドのような金の亡者?

映画にもなったハゲタカファンドと揶揄される資本主義の権化?

 

日本ではメディアにとりあげられることも少なく、一部の偏ったイメージが先行しがちですが、世界の金融市場においてその存在は別格視されています。

Steel Partners、Water Bridge、Third Point、Pershing Square Capital Management、Berkshire Hathaway Inc.…

世界の金融市場におけるヘッジファンドとは、運用業界の最高峰であり金融の超エリート集団です。

ここでは、ヘッジファンドとは何か、そして彼らが何者でどのように活動しているのかについてお伝えしたいと思います。

 

ヘッジファンドとは資産運用の最高峰集団

ヘッジファンドとは日本で一般的に知られる投資手法の一つである“投資信託”や“FX”などとは全く異なります

ヘッジファンドは基本的に、“私募”形式であり、一部の富裕層や資産家を対象としています。

彼らは外資の大手金融機関出身の金融エリートや長く運用取引の世界に身を置く金融のプロフェッショナルであり、常に金融業界の最前線を突き進んでいます。その中で日々最新の情報を掴み、最高峰の理論・分析を用いて、最適な手段を講じ、最善の手を尽くすことによって、どんな状況であれ利益を生み出し続けることを追求しています。

つまり、相場が上がっていても下がっていても、どのような状況であっても利益を追求するプロ中のプロの資産運用の集団なのです。

この“どのような状況であっても利益を追求する”というのが、投資信託などとは異なります。投資信託は「アクティブ型」「パッシブ型」などと呼ばれるように様々なタイプが存在しますが、その多くが“特定の状況下”での利益を追求することや、また損を回避することを戦略に組み込んでいるケースも少なくありません。

しかし、ヘッジファンドはどんなときでも利益を追求するからこそのヘッジファンドであり、それこそが“絶対利益追求”集団と呼ばれる所以なのです。

これはどんな手段を使ってでも、という意味ではありません。

一般の投資家には思いもつかないような分析手法や、圧倒的な資金力で常により確実に利益を追求し続けているということなのです。

また、ヘッジファンドの運用は単発では終わりません。

「ポケモンGOが流行るから任天堂や関連事業の株価が上がりそうだ」

「東京オリンピックが決まって関連企業の株価が上がりそうだ」

などといったケースも興味深くはありますが、そこで数十万円〜数百万円程度稼いだところで事業としては成立しません。

安定した利益を継続して数十年以上にわたって、継続的に生み出し続けていてこそ事業として、そして企業として成り立つのです。

 

投資信託は気休めの運用とも言えますが、ヘッジファンドは本気の資産運用であるとも言えます。

 

 

ヘッジファンドの活動と実情

トレーディングというと、チャートの表示されたディスプレイに囲まれ、マーケットのオープンしている間しがみついて売買を行っている、数千万から数億という単位の金額の取引を数秒単位で繰り返している、といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

確かにそういった運用を行っている人もいらっしゃるかとは思いますが、実情はそういったものばかりではありません。

あるヘッジファンドでは、有価証券報告書を入念に分析し、必要な部分については実地調査を行うことでより正確な企業価値の算出に務めています。時には、ヘッジファンドという立場を活かし、大株主の一人として経営陣に働きかけ共に経営を改善し、企業価値の向上に務めていたりもします。

このように地道な活動を繰り返し、しっかりと安定した運用成果を出し続けているヘッジファンドも存在します。

ファンドの特色は千差万別です。先入観や誤ったイメージに捉われず、一つ一つのファンドの特色・実情をご自身の目で直接ご確認していただけた方がいいかと思います。

 

また、ヘッジファンドというと外資系の資産運用集団というイメージを持たれるかもしれませんが、日本人が行っているケースも少なからず存在します。

国内で静かに生まれ成長したヘッジファンドは、成長すると租税回避地などを求めてシンガポールや香港、ドバイといった地に移動してしまいます。そのため日本国内で彼らを眼にすることは簡単ではありません。

しかし、日本人がアクセスできるヘッジファンドも少なからず存在することは確かです。

このように優秀なヘッジファンドを見つけることができたなら是非一度はアクセスしてみるといいかもしれません。私がオススメするヘッジファンドも幾つかご紹介しておくので話を聞いてみても損はないはずです。

 

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