資産運用 Lab.

序章 暗闇坂

要約

 

1999年頃、当時官僚だった村上世彰はファンド組成に興味を示し、当時の権力者達を訪問している。企業再生ファンドであるユニゾンキャピタルを立ち上げたばかりの佐山展生、リーマン・ブラザーズの在日代表だった安田育生、米国にて株主行動主義運動の先人を切っていた、作家のロバート・モンクス。

 

村上は、自らもファンドを組成し運営したいという考え自体固まってはいたものの、実務/知識面には脆弱で、彼らに熱い想いを語った後「ところで“ファンド”というのは何なのか」と拍子抜けするような質問を投げかけたと言う。

 

1999年の後半から、オリックスを主な出資者として本格的に活動を開始し、村上は出資者を募った。当時、既に昭栄・東京スタイル・ニッポン放送を「三大標的銘柄」としていた。後にニュースで取り上げられ、世間を賑わす銘柄である。

 

村上世彰の父である村上勇、後に日銀の総裁となる福井俊彦などを出資者に添え、38億円シードマネーとして2000年1月末に運用を開始した。その後、主に海外からの資金の流入を支えに、2006年3月末までに4444億円にまで膨らんだ。2006年6月に村上が証券取引法違反の罪で逮捕された。本書は、その歴史を追うものである。

 

 

補足情報

 

ユンゾンキャピタルとは

日本のプライベートエクティファンドの1つ。1998年にゴールドマン・サックス出身の日本人らによって創業。累計企業価値ベースで合計約6000億円に上る投資を実行した。日韓連携を投資テーマのひとつとしている。

2009年に証券取引等監視委員会の特別調査課が強制調査に入った。当社のパートナーであった木曽健一はインサイダー取引を認める供述をしたが、翌日自殺した。

 

 

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世紀の空売り>

ライアーズ・ポーカー>


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序章 暗闇坂

要約

 

1999年頃、当時官僚だった村上世彰はファンド組成に興味を示し、当時の権力者達を訪問している。企業再生ファンドであるユニゾンキャピタルを立ち上げたばかりの佐山展生、リーマン・ブラザーズの在日代表だった安田育生、米国にて株主行動主義運動の先人を切っていた、作家のロバート・モンクス。

 

村上は、自らもファンドを組成し運営したいという考え自体固まってはいたものの、実務/知識面には脆弱で、彼らに熱い想いを語った後「ところで“ファンド”というのは何なのか」と拍子抜けするような質問を投げかけたと言う。

 

1999年の後半から、オリックスを主な出資者として本格的に活動を開始し、村上は出資者を募った。当時、既に昭栄・東京スタイル・ニッポン放送を「三大標的銘柄」としていた。後にニュースで取り上げられ、世間を賑わす銘柄である。

 

村上世彰の父である村上勇、後に日銀の総裁となる福井俊彦などを出資者に添え、38億円シードマネーとして2000年1月末に運用を開始した。その後、主に海外からの資金の流入を支えに、2006年3月末までに4444億円にまで膨らんだ。2006年6月に村上が証券取引法違反の罪で逮捕された。本書は、その歴史を追うものである。

 

 

補足情報

 

ユンゾンキャピタルとは

日本のプライベートエクティファンドの1つ。1998年にゴールドマン・サックス出身の日本人らによって創業。累計企業価値ベースで合計約6000億円に上る投資を実行した。日韓連携を投資テーマのひとつとしている。

2009年に証券取引等監視委員会の特別調査課が強制調査に入った。当社のパートナーであった木曽健一はインサイダー取引を認める供述をしたが、翌日自殺した。